クリス・ギレボー『0円副業のススメ』(中西真雄美訳、小学館集英社プロダクション、2018年)は、アイデアをサイドビジネスに育ててお金を稼ぎ、人生の自由を得よう、といったことを述べる、タイトルの通りの本。
その中に「アイデアをオファーにしよう」という章があった。オファーというのは、アイデアをもう少しビジネスになるよう練り上げた文言のことで、顧客への約束、セールスポイント、価格の3点を盛り込んだもの。単に面白そうなビジネスの種を思いつくだけでなく、もうちょっと具体的な形になるようアウトラインを固めたもの、といえようか。
以前あるフリーライター・編集者の方が、これと同じようなことをセルフマガジンで述べていた。ライターを名乗る人、あるいはクリエイターの人全般は自分を宣伝するのが不得手な人が多いが、こういうのはやった方がいい、などと言っていた。
思うに、アイデアは常日頃から事あるごとに降ってくる。心配しなくても無限にあると言っていいと思う。しかし、それがちゃんと形になるかというと、わりあい難しかったりする。アイデアは言わば種のようなもので、生活していればぽんぽんと生まれ出てくるのだが、それが芽を出し、葉をつけて花を咲かせるようにするには、それなりに時間をかけてちゃんと育ててやらなきゃいけない。