杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

社会の窓

本の雑誌」に連載中の鈴木輝一郎「生き残れ!燃える作家年代記」が面白い。作家として生きることを巡るエッセイで、2021年1月号は(21)心がけ編「社会の窓はいつも開けっ放しにしておくのが肝要なんでござる」である。

ここでいう「社会の窓」は、ズボンのチャックでなく外界との接点である。作家は孤独な稼業で、この仕事を目指す人は社交的でなく、だから外界との接点を遮断しがち、などとあり、他にも作家がデビューした後のことなども交えて、外に出て人と会うことの大切さを説いている。

私は会社勤めをしているので同僚やお客さんと会い、話すことが当たり前になっている。その意味では、ライバルでもあるワナビたちより一つアドバンテージがあるのかも知れないが、私だってぜんぜん社交的ではないからそう変わらないだろうと思う。また、社交的な人ってどこか八方美人のイメージもあり、自分がそうなりたいとも思わない。

ただ、脳の活性状態を意識すると、やはり人と会い、話すことの大切さがよく分かる。本を読んだり映画を観たりするのは基本的には情報の一方通行なので、脳が活性度は会話などに比べて低いと思う。