杉本純のブログ

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「鶴の恩返し」的な。。

こないだ知人と話していた時、その人が、仕事を家に持ち帰って26時くらいまでやっている、と言ったので愕然とした。さらに聞いてみると、その人の同僚も同じような状況にあるらしく、持ち帰り残業だから残業の申請はしていないし、当然ながら残業代は支払われず、会社は実態を把握していないだろう。

持ち帰り残業は、私の考えでは「会社を騙してサービス残業をすること」で、誰も得しないので絶対にやるべきではない。個人情報を扱う会社なら、万が一、事業所以外の場所で仕事をした社員が情報漏洩をしたら、まあ会社が責任を取るのだろうが、会社は情報の持ち帰りを許可していないのだから困るに決まっている。ビジネスの構造を考えれば、それくらいのことは容易に理解できるはずだが、理解できたとしてもやってしまう人がいる。

正当な理由があるなら残業するのは仕方ないし、その分の残業代をもらわなくてはならないと思う。しかし、残業代が増えると会社は困るから社員を注意する。社員は、正当な理由があるはずなのに、注意されるのが嫌なので、黙って持って帰るのではないか。しかし、それは上記のように誰も得しないどころか、何かあれば皆が損をするので、やるべきではないと思う。

人から隠れて、その人のために働く。なんか「鶴の恩返し」みたいな。。あれって鶴がどんどん痩せていくんじゃなかったっけ。。

もう何年も前だが、多くの人が終電まで仕事をしていたし、私もそういう時代に、終電どころか終バスもなくなって駅前のカプセルホテルに泊まったことがある。また映画をやっていた時期は、無報酬なのに一日に仮眠一時間で毎日バカみたいに働いた。長時間労働は、それなりに経験している。だが持ち帰り残業は、それをやろうとする気持ちが理解できないのだ。