冒険家の植村直己は、43歳で遭難するまでの約15年間、板橋区に住んでいた。板橋区には、植村の活動を伝える装備品や写真、冒険に関する本の貸し出し、自然体験の事業の主催などをする「植村冒険館」がある。2021年には東板橋体育館と複合化してリニューアルオープンするらしく、蓮根にある今の冒険館はもう少しで見られなくなってしまう。
現在は、植村が日本人として初めてエベレストに登頂してから50年を迎えるのを記念した企画展「エベレスト50」が開催されている(12月6日まで)。
植村が山頂で撮影した写真や、登頂前日の1970年5月10日に最終キャンプ・第6キャンプ(8530m)で使ったテントの複製が設置されていて、面白かった。テントは思いのほか小さく、ここに二人(植村、松浦輝夫)で泊まったというのだから驚きである。「エベレスト山頂からのながめ」では、植村と松浦の写真が等身大ほどの大きさのパネルが飾られていた。
小さな展示だったが、楽しめた。