杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

ショートスリーパー

堀忠雄『安眠健康術』(海竜社、2011年)の、エジソンショートスリーパーだったことが書かれた箇所を読んで、かつて一緒に仕事をしていた人を思い出した。

その人については悪い思い出の方が圧倒的に多く、私は今も怨恨の念を持っているほどだ。とまれ、その人がショートスリーパーだった(かどうかよく実はよく分からない)。そして、エジソンの伝記を読んでやたらエジソンに感心していたのも私は覚えている。またその人は、人間は寝なくても生きていけると言い、医者が賛同してくれた、などとも言っていた。一緒に仕事をしていた頃、その人はたまに徹夜をしていたが、私が見たところ、どうしても徹夜しなくちゃいけなかったわけではなく、徹夜した自分がカッコイイと思っているようだった。

他に、団塊世代の人の中に「一週間くらい寝なくたって平気」と豪語した人がいた。寝ないで仕事をやれ、ということを私やその他の人に言いたかったのである。その人は若い頃に実際に一週間くらい寝なかったことがあるようだったが、本当かどうかは確かめようがない。

一緒に仕事をした人や団塊の人に、私は二十代の頃に関わり、一時期ではあるが強く傾倒していた。それで睡眠を削ることが努力であると思い込んでいたと思う。いや、思い込まされていたと言うべきか。それで実際に徹夜をすると、あぁよく頑張ったなと、自分に陶酔したものだ。馬鹿だったと思う。