杉本純のブログ

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「難易度が高い」

誤用は、終わらねぇ。

身の回りでは相変わらず日本語の誤用が絶えない。私も間違えることはあるので偉そうに言えないのだが、大事なのは、自分が正しいと過信せず点検する習慣を持つことで、間違いに気づいたら直し、以降同じような間違いをしないことだ。

最近気になるのは「難易度が高い」という言葉である。「難易度」とは難しさと易しさの度合いのことで、体操競技の技についてよく使われる。単に「難易度が高い」と言うと、難しいのか易しいのか、分からない。ところが多くの人はこれを「難しい」の意味で使っていて、私は誤用だと思っている。

スポーツの技の場合は、難易度を「+」や「-」と数字で表しているようだが、私はクロスワードパズルなどのゲームの難易度表示が分かりやすいと思っていて、あれは星の数で難易を表現している。「★」が多ければ難しく、「☆」が多ければ易しい。

しかるに、誤用か誤用でないか、はある意味でどうでもよく、大事なのは伝えたいことが正しく伝わるかどうかだ。「難しい」と言いたいなら、「難易度が高い」より「難度が高い」の方がベターだろう。「難易度が高い」は消えてしまって良い言葉ではないだろうか。