杉本純のブログ

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おせっかい

あまり他人の考え方や行動に口出ししない個人主義者の私だが、最近は「積極的介入」とでもいうべき態度も時には大切だと思うようになってきた。他人を助けようとする場合、当人が私と関わるのを遠慮してきたとしても、少々強引でもいいのでこっちから関わろうとすることが大事だと思うようになったのである。

人が他人からのサポートや介入を断るのには、その相手を嫌いなのと、強がっているのと二種類ある(細かく分析すればもっと多種類に分かれるだろう)。嫌われているなら話は早いが、難しいのは、強がっている、あるいは他人の手をわずらわせまいとする方である。そしてこれについては、相手の感触を確かめながらでも積極的に関わっていく方が良い場合がある。

こういうのは労働集約型ビジネスの現場で重要なのではないだろうか。例えば編集プロダクションではクライアントごとに担当者が分かれていたりして、ある人に特定の時期だけ業務が集中してしまうことがある。当人は自分の責務だからと奮闘するが、放っておけば孤独な中で深夜まで作業し続けることにもなり、精神的におかしくなってしまうかも知れない。こういう場合は周囲の人が積極的に介入する方が良いように思う。要するに少々の「おせっかい」が大事なのではないか。