杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

カード

シド・フィールド『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』(安藤紘平、加藤正人、小林美也子、山本俊亮訳、フィルムアート社、2009年)をぱらぱら読んでいて、シナリオの構成をカードで考える手法について書かれている箇所があった。

そういえば橋本忍が『砂の器』でシーンをカードに分けて書き、それらを並べ替えながら、どういう構成にするのが最も劇的効果が高まるかを考えた、みたいなエピソードをどこかで聞いたことがあった。事実ではないかも知れないが、確かめていないのでわからない。

このカード手法は恐らく小説でも使えるはずだが、誰かが使ったという話は聞いたことがない。時系列を分解して並べ替える小説はあるし、「オイディプス王」にもそういう側面はある。効果が出るならそうすればいいんだろう。あまりやり過ぎると何が何だか分からなくなりそう。