杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

身辺整理

築山節『脳が冴える15の習慣』(生活人新書、2006年)が手元近くにあったので何気なくページを開いていたら、「頭の回転が速いのに物忘れをする人」という見出しがあり、これはと思って読んだ。私はとくだん自分が頭の回転が速いとは思っていないが、以前は決してしなかった物忘れがこのごろ増えてきて、おかしいなと思っていたから。

読むと、30代の優秀な会社員が、支社を束ねる立場になってから物忘れがひどくなった、というエピソードが載っている。どうやら、立場が上がると抱える業務も増えるので、優先順位をつけて整理し、対応していく必要がある、などと書かれている。

仕事が増えたら優先順位をつけて取り組む、というのはごく当たり前のことだが、立場が変わると複数の段階の仕事に関わることになる、ということがあるのだろう。管理職などになれば、それまでは一プレイヤーとして一個一個の業務をバリバリやっていたところから見る景色がいきなり変わる。周囲の人を見、育てたり叱咤したりして面倒を見て、なおかつ自分の従来からの業務もあってそっちもちゃんとバリバリやらなくてはならない。言わばマネージャーとして全体を俯瞰して最善の手を考え、周囲への働きかけもしつつ、プレイヤーとして一個の業務にも力を注ぐことも続ける、というわけで、楽ではない。

混乱して物忘れしないよう、身辺整理を忘れない。