杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

街を書く。

もう十年以上も前、川崎市のある街を主要エリアとしたポータルサイトでコラムを書いていたことがある。サイトの主宰者からは、街の中で拾った話題ならどんなことでも構わないので、それをネタにして短い書き物にまとめてくれ、と言われてコツコツ書いていたのだ。

いま思うと、ライターとしてはかなり自由度の高い企画で、私は広告営業をする傍ら、街の中を巡って色んな話題を拾い、記事化した。川や森のことを書くこともあれば、店を訪ねて店主にインタビューしたり、地元に残る源義経の足跡を紹介したりすることもあった。

サイトを運営する会社は…色々と問題のあるひどい会社だったのだが、そのコラムの企画はすばらしいもので、私はその主要ライターとしてかなり面白い仕事をさせてもらったと思っている。

その後、転職をしても街とか街の歴史に関する興味が薄れることはなく、気がついたら、今このブログで連載している「新河岸川風土記」や「虎ノ門風土記」といった地域ネタの連載を始めていた。文学研究においても、対象が私小説ということもあって、作品と地域との結びつきについて興味があり、調べもする。

まだこのブログにはあまり書いていないが、都市計画とか街づくりとかにもかなり興味があり、いずれ「風土記」にはそういう観点から調べた記事も書きたいと考えている。

街への興味は尽きない。