杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

昔あるスナックのマスターが、うちでは酔っ払いはお断り、と言っていた。パンチパーマの強面のマスターだったが、物腰はとても柔らかく、というよりとても礼儀正しくて、そのことが逆にマスターが水商売の世界の厳しさをよく知っているのだろうと思わせた。

マスターが言うには、人生で失敗する人がいるけど、その原因はだいたい酒だ、とのことだった。

その通りだと思う。藝能人が問題を起こしたという報道は後を絶たないが、まぁだいたい酒を飲んでの愚行である。また酔っ払ってホームから転落した(させた)なんて話もけっこう耳にする。

私も過去に何度か、もう思い出したくない失敗をした。財布を落としたり、道端で寝たり、喧嘩をしてボコボコにされたり、失言をして殴られたり、などなどなど。どれも酒を飲んで犯した愚行で、もうちょっと不味い展開になっていたら取り返しのつかないことになっていたかも知れず、いやはややはり酒というのは美味しい反面恐ろしい飲み物だとも思うのだ。

世の中では煙草が健康への被害からその地位を貶められているのだが、考えようによっては酒の方が色んな意味で危険だろう。肝臓に負担があるという点で決して健康に良いわけではないし、脳の働きを鈍らせたあげく下手をすると二日酔い、三日酔いになるので躰への負荷も大きい。時間も無駄になる。そしてやはり最大の危険は理性を崩壊させる点であり、上述の藝能人や私がやった愚行はまさにそれが原因だった。

私は酒を飲む機会は少なくないので、とにかく上手く付き合っていかんとな。