杉本純のブログ

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数学と夢

5月23日に放送された「ニンゲン観察バラエティ モニタリング 3時間SP」を見たのですが、メンタリスト・DaiGoと東大生の弟・松丸亮吾の会話が興味深かったです。

DaiGoが「数学的な能力が高い人間は人生がイージーモードになるという研究が」ある、と言い、松丸もそれを聞いたことがある、という会話。

数学的な能力が子供の頃に高かった人は人生において問題を抱えづらく、収入が高く、人間関係もいい、とDaiGoが言うと、松丸は、数学が得意だと問題解決のプロセスが上手くなる、(数学は)問題をどう解くかのアイデアや論理性が問われる、などと答えていました。

イージーモードとは、難度が低い、ということで、数学的な能力が高い人は人生楽勝、ということ。なるほど。私がこれまでハードだと思っていた自分の人生は、数学的な能力が低かったことが原因だったのかな、などと思いました。

私は大学を出て映画学校に入りましたが、脚本家兼映画監督になるんだ、という、具体的なようで具体的でない夢を抱いていただけでした。自分では、やりたいことをやっている価値ある生き方だと思っていましたが、そのやりたいことは決して具体的でなく、要は馬鹿で無謀でしかなかったのだと思います。

数学の能力が高い人でも夢を抱くことはあると思います。夢を追う、ハイリスクなことにチャレンジすることは有り得るわけで、私が映画の道を進んだように、将来が保証されているわけではない道に進むことはあるでしょう。現にDaiGoだって松丸だって、ああしてテレビに出てタレント活動もしているわけだから、先が読めないことをやっていると言えます。

思うに、数学が得意な人、言い換えると物事を筋道を立てて考える人は、思考や行動が具体的なのでしょう。映画で例えれば、私のように、映画監督になる!などと考えるのではなく、これこれこういう内容の映画を作ったらきっと面白い、と思っていて、その上で、この作品で勝負してみたい!があるのではないか。

夢を抱くのはけっこうですが、実現までの筋道が立てられないようならそれは夢でしかない、ということでしょうか。いや、そうじゃなくて、これが楽しい、これが好きだ、ということが最初にあって、そこから筋道を立てて考え、行動していけば、大きな目標も達成できるかも、ということだと思います。