杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

サザエさん症候群

本来の意味は、「サザエさん」が放送される日曜日の夕方に、明日からまた学校・職場に行かなくてはならない、という現実に直面して憂鬱になることらしいが、私は仕事が楽しいのでそんなことはない。私の場合は、家族が見るので一緒になって見るアニメの「サザエさん」があまりにつまらんのでげんなりする、ということである。

朝日新聞の土曜版「be」に、原作の「サザエさん」の四コマ漫画が載っているコーナーがあるのだが、これを読む限り、原作「サザエさん」はスパイスが効いていて面白い。大人の悲哀や政治ネタなどもユーモアで上手く包んでいて、大人でも楽しめると思う。

しかるにアニメの「サザエさん」はそういう毒気が抜かれていてまったく見るに堪えない。日常生活のささいな喜怒哀楽がドタバタを通して描かれているだけで、失笑することはあるがその程度であり、考えさせられるところや頷かされるところがぜんぜんない。

それで、げんなりする。まったく関心のない井戸端会議に付き合わされているようで、気が滅入るのである。これが私の「サザエさん症候群」である。