杉本純のブログ

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面白くなかった二本の映画

マーク・ザッカーバーグを描いた、デヴィッド・フィンチャーの映画『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)を先日観たがつまらなかった。主人公がほとんど無葛藤のままサイトづくりに没頭していて、ただ周りがわあわあ騒いでいるだけの話だから。

主人公が思い悩まず七転八倒しないで、なおかつ面白い青春映画というのは少ない気がする。私は若者というのは悶え苦しみながら這いつくばるように前進し、成長していくものと思っているが、この作品は青春映画であるにも関わらずそういう感じは薄かった。恐らくザッカーバーグ本人がそういう人なのだろう。まるでゲーセンで新記録出すために一日中没頭してる奴みたいで、少しも共感できなかった。

そういう意味で言えば最後にCFOをおろされる男の視点から描けば面白かったのかもしれないが、あれはあれでただのアホのようにしか見えなかった。

 

オリバー・ストーンの『スノーデン』(2016年)を観たがこれも面白くなかった。

アメリカに限らず、国がテロなどに備えて国民を秘密裡に監視しているなどというのはありそうなことに思える。たしかにそれは不気味で恐ろしいことかもしれないが、私はべつにテロなど企ててはいない。

最後は話したいこと話してスッキリ、みたいな感じだがここで提示された問題は解決されていないわけで、そもそも問題そのものも自分にはあまり関係ないことだから共感のしようがない。