杉本純のブログ

本を読む。街を見る。調べて書く。

視野狭窄

時間的視野と空間的視野 普通、視野狭窄というと眼の症状のことですが、ここでは思考における視野のことを意味します。眼の視野狭窄も避けたいですが、思考の視野狭窄もなるべく避けたいものだと思います。 人間は動物であり、生存本能があるため、どうして…

健康あっての物種

心身の健康以上に大切なものなんてない。 Testosterone・岡琢哉『心を壊さない生き方』(文響社、2020年)を読み、ストレスまみれの現代社会を甘く見ていると、本当に心が壊れてしまって人生破滅するなぁ、と思っています。 最近、バーンアウトや鬱との関連…

苦しみは俺のもの。

同情も理解もいらない 昔、澁澤龍彦の『快楽主義の哲学』(文春文庫、1996年)の帯に「俺の人生俺のもの」などと書いてあったのを記憶しています。この本にはたしかそういう言葉自体は記されていなかったと思いますが、中身はたしかにそういう内容だったと思…

西馬音内盆踊り

祭について 小川直之監修の『祭 Matsuri』(パイ インターナショナル、2022年)は、日本国内のさまざまな祭を、春夏秋冬ではなくその特徴によって分けて紹介する本です。 判型が1ページがB5より大きくA4より小さい変型で、もちろん日本の祭を網羅したわけで…

言い出しっぺ雑感

責任を取れないなら発言しない 世の中には「言い出しっぺの法則」という法則…法則というか、少なくともそういう言葉があるようです。言い出した人間が責任を持って実行するべきだ、という思想で、言うまでもなくもっともなことだと思います。 Wikipediaを参…

「映画青年」の思い出

愛惜する私小説 姉妹ブログ「杉本純の創作の部屋」で3月21日から連載を開始した小説「映画青年」。わずかではありますがアクセスがあるようで、ありがたいことです。ちょっとうれしいので、本作にまつわる思い出を少々。 この小説は私自身の実体験を濃厚に反…

ニリンソウ満開

先日、都立赤塚公園の大門地区を歩いたら、ニリンソウが満開でした。 ニリンソウは板橋区の花で、この赤塚公園大門地区は、都内最大のニリンソウ自生地です。毎年だいたい四月の初め頃に見ごろを迎えます。

板橋区の癒しスポット

板橋区立熱帯環境植物館、別名「グリーンドームねったいかん」は、徒歩で行けるくらい近所であることもあって、よく訪れています。 イベント会場ではよく企画展が催されていて、だいたい全て見ていると思います。昨日までは「生きものと行く!世界旅行展」が…

アイデアがくっつく瞬間

情報の化学反応 脳にはニューロンという神経細胞があり、シナプスを介してつながっているらしいです。脳を活性化させ、頭の働きをよくしておくことは大事だと思っているので、そのヒントをくれる本や情報には多く接しているつもりですが、専門的なことはもち…

内向型人間の出世

今回は断らなかった 私の知る人の中に、勤め先で役職がついた人がいます。その人自身は、自分に「役職がついてしまった」と思っているようです。。 「ついてしまった」などと書くと恥ずかしいことをしてしまったように思えるでしょう。実際その人は、自分に…

意識的休息

脳の疲れは自覚されにくい? 休息といえば、以前は疲れたらするものという風に考えていました。仕事にせよ遊びにせよ、気合いを入れてへとへとになるまで頑張り、休まなくても良さそうならぶっ続けで頑張る、みたいなやり方をずっと続けていたように思います…

大江健三郎と「忠叔父さん」

大江式「人物再登場法」 大江健三郎の『取り替え子』(講談社文庫、2004年)には、大江本人に違いない主人公・古義人の弟である、親戚から「忠叔父さん」と呼ばれる人の話が出てきます。 私はその箇所を読んで、ああこれは『キルプの軍団』(講談社文庫、200…

人生の漂流

意識的な欲の充足 武田友紀『「繊細さん」の幸せリスト』(ダイヤモンド社、2020年)を読んでいます。恐らくHSPである私は、HSP関連本、また本多信一さんの「内向型人間」に向けた啓発本をよく読んでいます。HSP=繊細さんと位置づける本書も、その一環で手…

板橋区立熱帯環境植物館「生きものと行く!世界旅行展」

板橋区の熱帯環境植物館(グリーンドームねったいかん)で3月15日から開催中の「生きものと行く!世界旅行展」を見てきました。 企画展の主旨は、旅行が難しい今、世界の様々な生き物を見て、旅行気分を味わう、というもの。 珍しい生き物が見られて、シンプ…

西村賢太「崩折れるにはまだ早い」

「私小説の変化球」 西村賢太が死んだ後、朝日新聞(3月12日)朝刊に真梨幸子が「西村賢太の私小説」を寄稿しました。 その中に、『瓦礫の死角』(講談社)所収の短篇「崩折れるにはまだ早い」について、西村はミステリーに造詣が深く、いつかはミステリーに…

「覆面をしたデモ」

デモをしたい、でもちゃんと就職したい 曽野綾子『「いい人」をやめると楽になる』(祥伝社黄金文庫、2002年)の「匿名は逃げの意思表示である」で、曽野は、匿名で批評したり覆面でデモをしたりするのは自分の言行の結果を引き受けない、無責任の逃げの意思…

「いい人」をやめる

是々非々のない幼稚な人 曽野綾子『「いい人」をやめると楽になる』(祥伝社黄金文庫、2002年)は、図書館で見つけて、タイトルに惹かれて借りました。 「敬友録」と銘打たれた本書ですが、きれいごとなし、本音の人生論。いいなあ。 日本では、いい人の反対…

丸四年経過

これからもできれば日刊で このブログは2018年3月11日にスタートしました。すでに丸四年が経過し、記事数は約1500に達しました。 毎日を意識的に過ごしていれば記事のネタに困ることなんてない、というのがかねてからの持論でしたが、ストレスと脳疲労を起こ…

さあ次へ行こう。

ベースは書き続ける生活 小説を一篇、書き上げました。 400字詰め原稿用紙にして約100枚、つまり短篇と中篇の間くらいの長さになります。内容はここには書きませんが、書き上げた後の心境としては、さあ次へ行こう。という感じです。 賞を受ける・受けないは…

疲れの経済損失は1.2兆円

日本は「疲労大国」 夏嶋隆『疲れないカラダ大図鑑』(アスコム、2021年)を、興味が湧いたので手に取って読んでいます。 「この本を読めば あなたの疲れは消え去ります。」と最初に載っていて、ちょっと胡散臭い感じがしましたが、まだパラパラとではあるも…

情弱と無知

縁なき衆生は度し難し 最近、言葉を誤用している人のことを情弱だと言っている人がいて、いやそれは情弱じゃなくて無知だろう、と思ったことがありました。 情弱とは、情報にアクセスする手段を知らない、あるいは情報を活用する力がない人を指す言葉です。…

煮ても焼いても食えぬ小説

独特の小説世界 大江健三郎『取り替え子』(講談社文庫、2004年)を読んでいます。主人公の古義人、その義兄で自殺した吾良は当然ですが、ジャーナリストやコメディアン出身の映画監督など、もろもろの登場人物のモデルは誰なのか、読めばすぐ察しがつきます…

小説家は重労働

イメージがあるかどうか 小説を書くのは重労働だとディーン・R・クーンツの『ベストセラー小説の書き方』(朝日文庫、1996年)に書いてあります。そして、クーンツのそういう正直さには好印象を抱く、と吉田親司の『作家で億は稼げません』(エムディエヌコ…

「ライター」と「書けるライター」

ライターは資格ではない 佐藤友美『書く仕事がしたい』(CCCメディアハウス、2021年)は、ライターとして生計を立て、かつ活躍し続けていくためのマインドとスキルを伝える本です。とはいえ、文章術の類いはなく、スキルというのはどちらかというと処世術の…

冬の終り

近所の桜並木が開花し始めました。春ですね。 今回の冬はとてつもなく寒かったですが、ようやく抜けてきたという感じがします。とはいえ、一時期は温かくなったもののまたすぐ寒くなったこともあったので、油断していてはいけないと思います。 この冬は、小…

佐藤忠男先生の思い出3

卒業制作の思い出 今もあるのか分かりませんが、私が日本映画学校に学んでいた頃は、三年間の学業の総仕上げとして「卒業制作」という実習がありました。 私は武重邦夫さんのゼミで、韓国人留学生を主人公とする青春映画のチーフ助監督を担当しました。とこ…

佐藤忠男先生の思い出2

上映後の対話 映画史の授業で観た(たしか『瀧の白糸』だったと思いますが)サイレント映画について、どうして芝居があんなにオーバーアクションなのか、授業の後に職員室のソファで休憩していた佐藤先生に聞きに行きました。佐藤先生は、あれは歌舞伎の影響…

佐藤忠男先生の思い出1

知ったのは大学時代 映画評論家で日本映画大学元学長の佐藤忠男先生が亡くなりました。91歳。亡くなったのは17日とのことです。 佐藤先生といえば、なにしろ私は日本映画学校の卒業生ですので、佐藤先生に直接教わったことがあり、思い出がいくつもあります…

小説「映画青年」連載開始

大切な私小説 姉妹ブログ「杉本純の創作の部屋」で、小説の連載を開始します。タイトルは「映画青年」です。数年前、ある新人文学賞に応募し落選した作品ですが、昨年5月の文学フリマ東京では他の短篇とともに一冊の本にして販売しました。 映画学校の卒業を…

小説を書く日々

時間があれば、机に向かう ある小説新人賞に応募するため、時間を見つけては小説を書き継いでいます。平日は、書ける日もあれば時間をとれない日もあります。 ライフワークである街歩きやそれに関連する調べ物、映画を観たり本を読んだりするのもやめ、また…